自動車のエンジンオイルは何キロ毎に交換すればいいですか?

オイルは5000㎞未満で交換した方がいい

お客さんから

「オイル交換は何キロ毎にやればいいんですか?」

と、聞かれることがあります

その時私はその自動車にもよるんですが

「5000㎞未満がいいと思います」

と、答えます

メーカーは1万km毎とか

1万5千km毎とか謳っていますが

実際は走行距離が伸びてくるほどに

オイル交換の時期をだんだん狭めていかないと

静かで調子のいいエンジンでいられないと思うからです

なぜオイル交換の時期を早めるのか?

“オイルはある時期から急激に劣化が進むから”

という理由に他なりません

オイルは交換した直後からススや金属粉で汚れ

高熱にさらされながら酸化が進み

劣化していきます

新油が補充されるわけではないので

汚れたオイルで潤滑しながら更に劣化していく循環によって

潤滑能力と密封能力がだんだん低下してきて

ある時期からオイルの劣化加減が交換直後よりも急激に進むようになります。すると

  • 稼働部の金属が擦り減るようになり
  • シール、密閉能力が無くなってきてノッキング音が出るようになる

特にノッキングはエンジン内部とオイルそのものに大きなダメージを与えるとされています

なのでエンジン音が大きくなる前に

ノッキングが出る前に交換すればエンジン内各所を傷めることなく

いつまでも新車のようなエンジン音でいられると思うからです

オイルが交換時期になると

  • コンビニなどで停車中他車よりもエンジン音が大きい
  • 走り出しや加速中に普段聞こえなかった連続音が聞こえるようになった
  • 加速中、普段よりもエンジン音が大きいようだ
  • 燃費が少し落ちたようだ

これらはオイルが劣化してきている故の症状です

これらの症状はオイル交換を行うことによって改善されます

またエンジンの基幹部品であるクランクシャフトは

交換不可能な部品の一つなので

擦り減ってガタつくようになってしまっては取り返しがつきません

オイル交換は何キロ毎にすればいい?

この「オイル交換は何キロ毎にすればいい?」っていう質問、実は

品質とコストに関する大変難しい質問です

オイル交換のサイクルが早いほどいいのは間違いないですが

それではコストがかかり過ぎます。なので

「んッ!?エンジン音変わったな?」

って感じた時にすぐ行うのがいいのかなと思います

でもエンジン音とかそういうのに疎い人も多いので

新車で買ってから最初の5万キロ程度はメーカー純正オイルで

指定通りのサイクルで

それ以降は少しずつ様子見しながら交換のタイミングを少し早める

そんな感じでいいのではないでしょうか

オイルは廉価なオイルでも高価なオイルでも交換さえすればどっちでもいいと思います

ただ、高価なオイルほど長持ちする傾向なので

交換タイミングはオイルなりに調整した方がいいでしょう

一度擦り減った金属は元には戻らない

私は普段交換時期と思しきエンジン音のお車の方に

「そろそろオイル交換の時期ではありませんか?」

と声をかけますが

「少し前にやったばかりなんだけど」

とおっしゃるお客様の車のエンジンはおそらく

既にオイル交換では修復不可能なくらいエンジンが消耗してしまっている

可能性が高いと思うので以降は声をかけません

一度擦り減ってしまった機械は

どんな高価なオイルを入れても効果は限定的です

金属は一旦擦り減ったら元には戻りません

なので私たちは普段から5000㎞未満で

できれば3000km未満でのオイル交換をお勧めするわけです